【カンボジア】チクングニア熱の感染拡大に要注意!

     

皆さま、こんにちは。
カンボジア・シェムリアップにありますジャパニーズヘルプデスクの青砥です。
長らくカンボジアからブログ更新ができておらず、今回が久しぶりの投稿となります。
カンボジアは現在他の東南アジア諸国同様に雨が降る雨季の季節を迎え、国内各地域でも毎日雨模様に見舞われており、未だ感染拡大の鎮静化の兆しが見えない新型コロナウイルス:COVID-19感染症に加えて、より私たちの日常生活に潜む各種感染症の危険にさらされる時期を迎えています。

そしてカンボジアでは早速、蚊に噛まれることで感染・発症する「チクングニア熱」の感染拡大注意喚起が、カンボジア保健省より全国に出されました。チクングニア熱はデング熱同様に、ウイルスを保有する蚊に噛まれることで感染・発症するウイルス性の感染症ですが、デング熱に比べるとあまり名が知られていない感染症です。

カンボジアでは先月中頃にカンボジア‐タイ国境の街:ポイペトにて、原因不明の高熱・発疹・手足の関節痛を訴える患者が相次ぎ、謎の集団感染としてカンボジア政府:保健省が原因を特定するために検査を実施したところ、チクングニア熱の集団感染だということが発覚しました。

その後チクングニア熱の感染者数はカンボジア国内各地域で感染が報告され、2020年7月末時点で延べ1,020件の発症報告が発表されています。

数字だけを見ればデング熱患者数よりもはるかに少ない数ではありますが、カンボジアでは1961年 / 2011年 / 2012年に発生確認がなされて以降の発症のため、今年は全国的に流行する可能性があるために注意喚起が発表されました。

チクングニア熱はデング熱同様に特効薬がありませんので、治療方法としては患者さんが訴える症状に合わせて治療する対象療法が取られますが、症状が緩和し治癒するまで個人差はあれど平均で1週間程度かかる疾患です。

チクングニア熱の症状は、39℃を越える高熱と体に赤い発疹が出る、手足の関節痛・筋肉の痛み、倦怠感、リンパ節の腫れなどが挙げられます。ご自身で「もしかしてこれは・・・?」と疑わしい症状が見られましたら、適切な診断・治療のためにも医療機関をご受診下さい。

新型コロナウイルス:COVID-19感染症よりも、蚊は私たちの日常生活空間に存在しているため、チクングニア熱を始め毎年カンボジアでも発生するデング熱の対策には、「とにかく蚊に刺されないこと」のみです。

長袖・長ズボンを着用して肌の露出を控える、蚊除けスプレー/クリームを使用する、昼寝や夜間就寝時には蚊屋を使用するなど、皆さまの日常生活にぜひ取り入れていただき、この雨季を安全に乗り切れるようお過ごし下さい。

*参考資料としてカンボジア保健省発表の2020年7月末時点のカンボジア国内感染確認者数地区*

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