【フィリピン】100%予防可能で、発病したら100%致命的な病気、狂犬病。

     

今回は、フィリピンから狂犬病のお話をお伝えします。
ここ1~2年、狂犬病発生率に於いてフィリピンは、世界ランキングワースト10圏内という位置に落ち着きましたが数年前までは、
世界で第4位の狂犬病発生国でした。毎年1万頭の犬が発病し、噛まれて亡くなる人は、400~300人、
現在も毎年200~300人規模で推移しています。
最近では、2019年の5月にフィリピンへ旅行中のノルウェー人女性が仔犬と遊んでいて手を噛まれ帰国後死亡した例や、
同じく2019年日本へフィリピンから働きに来ていた青年が発病し亡くなった例があります。

状況が大きく改善されない理由として人々のこの病気に対する認識の低さが影響していることがあります。
現状として動物に噛まれる事故件数が2007年当初と比較し倍以上になっていますがサンプルの報告が3~4割減ってきていることから
近年発生件数が落ち着いて見えるのは人々の関心が薄れサンプルを報告していないのではないかという推測もなされています。

政府は、2007年の狂犬病対策法を制定後2025年度の狂犬病撲滅を目指し多くのキャンペーンを実施しながら
国民の啓発活動にあたっています。狂犬病で亡くなった方の3分の2が15歳以下の幼児から少年であることをことを考えると、
人々(特に子供たち)へのより一層の啓発と併せて野良犬を減らす対策も重要です。
報告者(私)は、職場まで10分弱歩いて通っていますが、毎日行き帰り5~10匹の野良犬と遭遇します。
特に襲われそうな恐怖はありません。

狂犬病ウイルスは、圧倒的に犬にかまれる事から感染しますが、
他の小動物も感染源になる場合があります。仔猫、仔犬も感染源になりえます。仔猫に引っかかれたり、
仔犬と遊んでいて、もともとあった手の傷口を知らず知らずになめられてそこから感染する可能性もゼロではありません。
かわいい仔犬や仔猫が寄ってきても遊ばない、また、路上にたむろす野良犬に噛まれないようにすることが基本ですが
事前の予防接種もぜひ検討いただきたいと思います。
噛まれた後にすぐ予防接種を受ければ、発病を避けられます。

ジャパニーズヘルプデスクでは、狂犬病の予防接種を取り扱っております。
価格は、地域によって異なりますので詳しくはお近くのジャパニーズヘルプデスクへお問い合わせください。
ジャパニーズヘルプデスククリニック セブドクターズホスピタルの場合は、
噛まれる前の接種は、合計3回、1回に付き2,100ペソです。
また、噛まれた後の接種は、5回、状況により接種回数が増える場合もございます。
併せて噛まれた傷の大きさによって狂犬病免疫グロブリン(1投与30,000ペソ)を接種することになり、
投与量は傷の大きさ及び噛まれた方の体重から計算されますが高額となる場合も多いです。
噛まれた後の接種は、海外旅行保険が適用されます。
その他、狂犬病予防接種に関するご質問がございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

ジャパニーズヘルプデスク クリニック
セブドクターズホスピタル
お問い合わせ 携帯 0917-517-7436(日本語)
https://www.j-helpdesk.jp/hospital_info/cebu-doctors-university-hospital/
(※フィリピン保健省文献参照)

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