【メキシコ】胃腸炎について

     

こんにちは、今日はメキシコなど発展途上国にて頻繁にみられる「胃腸炎」について記載しようと思います。胃腸炎とは、胃・小腸・大腸の粘膜に何らかの原因で炎症がおこり腹痛・下痢・吐気・嘔吐・熱・倦怠感などの症状がでる病気です。ほとんどの場合が、消化器系の症状で収まりますが、重症例では多臓器または全身機能にも影響することがあります。
まず、分類ですが急性または慢性に分けられますが割合としては、大部分が急性疾患となります。では、どういった原因があるかというと、ウイルス・細菌・寄生虫・真菌・薬物・ストレスなどがあります。ウイルスには、ロタウイルス・ノロウイルス・アデノウイルス・細菌には、サルモネラ・赤痢菌・カンピロバクター・病原性大腸菌・コレラ菌・真菌には、カンジダ・寄生虫には、アメーバ・回虫・蟯虫などがあります。もう一つ特に衛生環境のよい日本から海外に出て頻繁にかかる病気は、旅行者下痢症です。この疾患は旅行先での水・食事・環境変化が原因でおこるものですので、海外渡航経験のない方は特に注意したほうがよいでしょう。
症状は患者の年齢、持病有無、病原菌及び原因により変わりますが、ひどい時には熱、嘔吐、下痢複数にて脱水症状が合併しますので要注意です。 治療に関して大切なことは、脱水症を防ぐことです。このために、電解質を含まれている水分を摂る、嘔吐がある場合は経口投与ができませんので点滴が必要になることがあります。対症療法として、鎮痛剤・解熱剤・抗嘔吐剤・下痢止め、そして原因により抗菌剤(抗ウイルス剤・抗細菌剤・抗真菌剤・抗寄生虫剤)を使います。場合により下痢止め、抗生物質などを自分勝手に使用すると症状が悪化することがあるので要注意です。
予防策としては、やはり衛生管理が重要となります。手洗い頻繁、生物(水・魚・野菜・果物)を控える、消毒液使用、感染者の排泄物処理などに常に気を配ることで罹患が防げます。
最後に、日本から持ってきた薬を服用してもあまり効かない場合が頻繁にありますので、ご質問やご心配な症状がありましたら是非ご相談ください。
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ジャパニーズヘルプデスクメキシコ
医師 広沢 忠 (電話番号+52-462-293-0036)
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